人類の進歩 march of human progress 2004 9 2

 アメリカでは、大統領選挙のために、
民主党大会が開かれ、現在、共和党大会が開かれています。
両党の主張は立派だと思います。
 しかし、私は、こう問いたい。
はたして、人類は進歩したのか。
 なぜ、そう問うのか。
それは、ビル・トッテン氏が、著作のなかで、こう述べているからです。
「帰国して、書店に行った時も、しばしば不愉快な気分を味わわされる。
再販制度をなくし、過当競争を招いたアメリカでは、
本は売れ筋のもの、つまり、暴力とセックスを扱うものが中心になってしまったからだ。
これでは、子供たちは、たまらない。」
(「アメリカ型社会は日本人を不幸にする」から)
 アメリカの実績を強調し、アメリカの未来を語ることも必要でしょうが、
今、アメリカにとって必要なのは、「アメリカの再建」だと思います。
 もちろん、日本も、アメリカの批判はできないのかもしれない。
日本においても、売れる本は、暴力とセックスを扱うものが中心かもしれない。
あるいは、「今は、恋愛ものが売れ筋だ」と言うかもしれない。
 経済力において、世界第一位のアメリカと世界第二位の日本が、
この有様では、はたして、人類は進歩したのかと問いたくなります。
 「いや、我々の国は違う。アメリカや日本と一緒にしないでくれ」と、
ヨーロッパは言うかもしれない。
そうならば、人類に、少しは希望が残っているかもしれない。
 今でも、私は覚えている。
書店の主人が、こう言っていました。
「こんなものを置いておくなんて、恥ずかしい。
しかし、こうしたものを置いておかないと、食べていけないのだ。」
































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